全身のすみずみまで血管や神経がはりめぐらされています。そしてもうひとつ、東洋医学で大切にされている経絡が全身にはりめぐらされています。
経絡は、人間のからだをつくる組織や器官を有機的につないでいて、ツボは経絡上にある健康維持のポイントというべき場所です。
足の裏に全身の機器や内臓に関連したツボがあることを知っている人は多いと思います。ツボの位置を書いたクツ下や、足踏み板まで売られているほどです。若い女性に人気がある足裏マッサージなども、足の裏のツボをとりいれた健康法といっていいでしょう。
じつは、私たちの2つの耳にも、足の裏と同じくらいの多くの全身のツボが集まっているのです。
内臓や自立神経のはたらきを助けるツボが沢山あります。
耳のツボを刺激して、からだの不調をとりのぞいたり、痛みやコリを楽にできることは紀元前4~2世紀のころから知られていました。中国最古の医学書の一つである「黄帝内経」に耳のツボに関する詳しい記述があることからも、その歴史の深さがおわかりいただけると思います。
ヘルシー耳ツボダイエットでは、これらの耳のツボの中から、次の6つのツボを刺激することによって痩身治療をおこなっています。
A 神門 |
精神安定のツボ、ダイエット中のストレスを抑制させます。 |
B 食道 / D 胃 / E 噴門 |
胃腸、消化器系のツボ、食べたものがスムーズに消化・吸収・排泄力を高めます。 |
F 肺 |
食欲をコントロールするツボ、空腹感を軽減させます。 |
C 内分泌 |
ホルモンバランスのツボ。 |
1 |
食欲を抑える |
2 |
運動をしなくても運動時と同じカロリー代謝 |
3 |
血行、排泄を促進 |
4 |
ホルモンバランスを整える |
5 |
イライラ ストレスを抑える |
インシュリンの分泌を抑制
満腹を感知する食欲中枢の「セットポイント」というものがあります。このセットポイントが低ければ、少ない量で満腹感が感じられるのです。このセットポイントを決定する重要な要素が「血糖値」。血糖値とは血液中のブドウ糖の値のこと。食べ物に含まれている糖質は消化酵素の働きでブドウ糖に分解されます。
満腹中枢のスイッチが入るとインシュリンというホルモンの一種が分泌され、ブドウ糖は血液に溶け込みます。取り込まれたブドウ糖はエネルギーに変換され、体の維持機能として働きます。ところがセットポイントが高い人はなかなか満腹中枢のスイッチが入らない為どんどん血糖値があがってしまいます。大量になったブドウ糖にようやく満腹中枢が反応し、それに応じて大量のインシュリンが分泌される・・・。
実はセットポイントはインシュリンにも反応する為、インシュリンが多いほどセットポイントはさらに上がってしまうのです。これが過食の悪循環。こうなれば、とても自分の意志の力だけでは食欲に逆らえません。
これまでのダイエット法は、この生理的メカニズムをさしおいて行われてきました。
ヘルシー耳ツボダイエットは、ツボ刺激により食欲中枢のセットポイントを下げて、インシュリンの分泌を抑えていきます。すると今までより少ない量で満足できるようになり、インシュリンの量も減り、さらにセットポイントが下げられる・・・これがヘルシー耳ツボダイエットのメカニズムです。今話題の低インシュリンダイエットは、このヘルシー耳ツボダイエットの理論の一部を取り出したものと言えるかもしれません。
耳ツボダイエットは、生理的メカニズムから解決していく、きわめて合理的でスピーディなダイエット法なのです。